本日は、DIYで畳の部屋をフローリングにする方法について紹介します。使用した資材や費用、作業工程、注意事項等をまとめました。プロにお願いすると高価なリフォームも、今回紹介するやり方だと「DIYで」「安価に」「短時間で」「お部屋をきれいに」する事ができます。コロナ禍で在宅勤務をされている方やお家にいる時間が長くなりお部屋のイメージチェンジをしたい方、お休みの日1日で簡単に床をきれいにしてみませんか?
前提
我が家には、リビングに小上がりの和室があり、畳が敷いてあります。ただこの畳が、数年前から悩みの種でした。なぜなら、い草の表面がささくれて、剥がれたい草が服についたり足の裏に刺さったりして、掃除が面倒でした。
子供が小さい頃は、ここでお昼寝をしたりオムツ替えをしたりと、畳の部屋が便利でしたし、い草の香りも癒しでした。しかし、畳を使用して10年経ち、畳の汚れも目立ってきたため、掃除のしやすい板の間、フローリングに変更したいと思いました。我が家にはわんこがいるので、突然の粗相や水分を含んだ汚れがつきやすいです。畳を新しくすることも検討しましたが、より掃除のしやすいフローリングに変更することにしました。
ただ、本格的なフローリングを、大工さんやリフォーム業者の方が行うように「本物の木」(無垢材)で貼るとなると、とても作業工程が多くなり、大変なようです。そこで、我が家では、DIYで安価に短時間で行え、施工後のお手入れも楽な、市販の「本物の木に見える」フロアタイル(塩ビタイル)を使うことにしました。いくつかの商品を検討し、以下の商品を購入しました。
我が家では、思い立った週末の1日で作業を完結したかったので、当日在庫があったホームセンターで購入しました。実際に購入してみると一箱がとても重いので、ネットで注文して玄関先まで配送してもらえた方が楽できます。
この商品を選んだポイントは、
などです。
「塩ビウッドタイル」「フロアタイル」「塩ビタイル」と調べると様々な種類の床材が売られている事がわかります。今回選んだデコリカクリックの前に以下の類似の商品も検討しました。
今回は以下の理由で購入しませんでしたが、よさそうな商品でした。
作業準備
続いて、施工前の準備作業についてみていきます。
使用した資材
小上がり、たたみ3畳分の広さ(縦168cm×横235cm=39,480㎠)に必要な量です。各資材を選定する際に参考にしてみてください。
- デコリカクリック:15枚入り × 3箱 = 75枚
- 購入枚数
このデコリカクリックの1枚あたりのサイズは、
横908mm × 縦145mm × 厚さ4.5mm
です。最終的に、9枚と細かい切れ端が余りました。今後設置したフローリングに傷がついた時などに、部分的に差し替えられるよう、予備として取っておこうと思います。(完成してから「2箱買って、残り数枚はバラで買う」という方法をとれば無駄がなかったな、、、とも思いましたが、失敗なくできたから言えることですね。) - 色合い
理想の部屋になるよう好みの色を選びます。10色から選べます。
我が家では、品番:DC1906という「グレーがかった白っぽいベージュ」?にしました。
- 購入枚数
- ベニヤ板(高さ調整):3枚
今回、我が家では、元々あった畳を取り除いたスペースにフローリングを貼ります。そのため、フローリングを貼った後の床をフラットにするため、高さ調整用の下地に9mm厚のベニヤ板を準備しました。畳の厚さ ≒ デコリカクリックの厚さ + ベニヤ板の厚さ
(15mm) (4.5mm) (9mm)
大きさは、910mm×1820mm(横3尺×縦6尺)の標準的なもので、デコリカクリックと一緒にホームセンターで購入し、店内の木材カットサービスで、必要サイズにカットしてから自宅に車で運びました。
- 釘:12本
3枚のベニヤ板を固定するために各ベニヤ板の四隅に1本ずつ釘を打ちました。
これらの資材を以下の道具を使って組み立てます。
組み立てに必要な道具
- カッター
よく切れるもの、大きめのものだと作業がしやすいです。 - 下敷き
カッターで床を傷つけないため、何枚か重ねた段ボールや不要な板等、デコリカクリックをカッターでカットする際の下敷きが必要です。 - 定規
アルミやステンレス製の力一杯押さえても湾曲しないような硬くて丈夫なものだと作業がしやすいです。 - ペンチ
デコリカクリックを細かくカットする必要がある場合に使うと作業がしやすいです。が、我が家のスペースは長方形で細かな裁断がいらなかったので使いませんでした。
以上が必要な資材と道具です。
作業工程
ここまでで準備が整いましたので、実際にフローリングを貼る作業手順を見ていきます。
- 畳を外す
- 掃除をする
- ベニヤ板を敷き、釘で固定する
- フローリングの向き(並べ方)を検討する
デコリカクリックをどの向きに並べるか検討します。
一般的に、フローリングを貼る方向は、空間の長手方向に沿わせる(部屋の距離の長い方にデコリカクリックの辺の長い方を合わせる)のが基本だそうです。つまり上の写真で言う1の並べ方をした方が部屋が広く見えるそうです。と言う事で、我が家でも1の並べ方を採用します。 - 設置する
- デコリカクリックを並べる
斜め45度の角度でデコリカクリック同士を繋げながら敷いていきます。壁に接する所は、「デコリカクリック同士を繋げるために飛び出た部分」を平らにするため、事前にカッターでカットしてから配置します。
- 壁際に5〜8mm程度のすき間を開けるためスペーサーを固定する
すき間は、床材が気温や湿度等で伸縮した時に、「突き上げ」(継ぎ目部分が盛り上がる現象)や「目すき」(継ぎ目部分に隙間ができる現象)を防ぐために必要だそうです。「スペーサー」という専用の道具を使うと便利なのですが、我が家では、5mmの適当な板が見つからなかったので、廃材の厚紙を何回か折って使いました。デコリカクリック同士の接続にはスペースは入れません。ピッタリはまります。 - 床のサイズに合わせてデコリカクリックをカットする
カットして余った方のデコリカクリックを次の列の壁に接するパーツとして使うと(5.a.のカットを省略できるため)効率よく並べられます。
- デコリカクリックを並べる
- スペーサーを外して全体を足で踏み、歪みや凹凸がないかを確認する
- 完成!
ここまでかかった作業時間は、
3時間
でした。途中、休憩を入れながら焦らず作業をしたので、体力に自信のある方や器用な方は、もっと短時間で完成できると思います。
【参考】作業前に、以下の動画を確認しました。わかりやすいので必見です。
注意事項
ここまで、実際に作業してみて気づいた点を注意事項としていくつか紹介します。
- デコリカクリックは結構重い
デコリカクリック1枚1枚がずっしり重いです。1枚が約1kgくらいあります。完成してしまえば安定感があって良いのですが、作業中は体力を使いますので、お手伝いの方を呼んだり、休憩を入れる等、怪我をしないように作業してください。 - よく切れるカッター必須
デコリカクリックをカットする際、何回か同じ線で切れ目を入れてから、パキッと割って長さを整えますが、よく切れるカッターでないと、うまくパキッといきません。このパキッと割る作業も腕力がいります。できるだけ軽い力で割れるよう、切れ味の良いカッターを準備すると作業がスムーズです。 - ステンレスやアルミの強固な定規必須
以下の写真のようにデコリカクリックをカッターで切る際に、プラスチックの一般的な定規は、力を入れて上下をおさえると湾曲してしまい、カットのラインがゆがんでしまう事がありました。ステンレスやアルミの定規のようにしっかり押さえても歪みの出ない定規があると便利です。
- 何度も倒れるスペーサーにへこたれない
壁際の末端部分にスペーサーを入れ、フローリングの伸縮に耐えられるように、均一に隙間をあけるのですが、1列ずつデコリカクリックをはめ込んでいくたびに、前列の壁際にはさんだスペーサーが倒れるんです。きれいな完成形を目指して、スペーサーを戻しながら根気強く作業を進めましょう! - 真っ直ぐが難しい
個人的には気にならないレベルに仕上がったと思っています。が、よーく見るとデコリカクリックをカットした壁際の箇所には、凹凸があります。各列のスペーサーの厚さを同じもの統一することや裁断を正確に行うこと、環境が許せばコーキング剤で埋める等、検討してみてください。
我が家では使いませんでしたが、以下のような便利なパーツもあるようです。
まとめ
以上、デコリカクリックを使用したDIYでフローリング を貼る方法を見てきました。素人でも事前に手順を確認して、サイズをきっちりはかり、必要な道具を揃えれば、短時間で見た目もプロ顔負けのフローリングを貼る事ができます。我が家では小上がりで採用しましたが、デコリカクリックは耐水性にも優れていて、継ぎ目もきっちりつながるので、水回り(キッチン、脱衣所、洗面所等)にもおすすめだと思います。リフォームを検討中の方の参考になればうれしいです。
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